巨人は日本シリーズでプロ野球史上初となる2年連続の4タテをくらった。リベンジへ向けて、大補強を計画している。大砲としてDeNAソト、先発としてヤクルト小川泰弘、抑えに西武・増田達至の名前が挙がっている。
25日の試合後、原監督は「攻撃型のチームが攻撃が機能しなかった」と打線を敗因の一つに挙げた。さらに、「私もコーチも一回りも二回りも大きくならなければならない」と話した。具体的には「まだ整理できていない」というが、大きくなるための一つがお家芸の「補強」だ。指揮官は編成権を含めた「全権」を掌握している。
長力不足の解消に適任なのがソト。18、19年の本塁打王だ。
3年連続本塁打王は獲得できなかったが、114試合で打率.252、25本塁打78打点。20日に帰国した。DeNAは慰留しているが、ソトは3年総額10億円程度の条件を希望しており、予算オーバーだ。巨人なら払える。本人は大リーグ挑戦も視野に入れているとされる。
さらには先発投手。シリーズで試合を作れたのは、第3戦で7回途中3失点だったサンチェスのみ。エース菅野智之がポスティングシステムを利用して米大リーグに挑戦すると見られており、代役の確保が急務だ。
FA権を持つ小川は今季、ノーヒットノーランを達成し、チームトップの9勝を挙げた。これまでに4度、規定投球回に達しており、安定してイニングを稼げる。FA権を行使するが、ヤクルトは残留を望んでいる。
抑えにはパのセーブ王、西武・増田。こちらも今季、国内FA権を取得した。昨季は自己最多の30セーブを挙げ、オフは9000万円増の年俸1億9000万円に。球団からは複数年契約の提示も受けたが断った。
32歳と脂が乗っており、さらにキャリアハイの33セーブを挙げた。通算136セーブと経験も豊富。西武は改めて複数年契約を提示して慰留する構えだが、巨人に加えて、地元オリックスが調査している。
また、国内FA権を取得しているDeNA梶谷隆幸、井納翔一の調査も進める。梶谷は19本塁打、53打点を記録し、外野を強化できる。井納はプロ8年間で通算50勝。推定年俸6100万円で、人的補償の必要がないCランクと見られる。原監督は人的補償の撤廃を主張している。
文・写真/BBNEWS編集部