阪神が藤川球児の今季限りでの引退を発表して2週間。若手時代にトレード要員になっていたと、岡田彰布元監督が明かしている。
藤川は99年ドラフト１位で阪神に入団。その時の二軍監督が岡田氏だ。ウィリアムス、久保田との勝利の方程式“ＪＦＫ”を05年に完成させたのも岡田氏である。
先発としては芽が出ず、終盤にスピードが落ちてしまう。短いイニングなら剛球が活きると考えていた岡田氏の方針もあり、03年からセットアッパーに挑戦したが、4月の巨人戦で後藤・現コーチに同点3ランを被弾。当時の星野監督は「オレのミス」とミーティングで言い放ち、以後は起用しなかった。
岡田氏は04年に監督となったが、フロントは藤川をトレード要員としていた。「かなり具体的に話は進んでいた」「ヤクルト、広島から申し入れがある」という状況だった。岡田氏が球団に掛け合い、「残してくれ、残すべきと掛け合った」
その後、藤川はセットアッパーや抑えとして活躍し、12年オフには海外ＦＡ権を行使して、メジャーに挑戦。16年シーズンから阪神に復帰した。ここまでNPB777試合で通算243セーブ、メジャーで2セーブを挙げた。
岡田氏はこう書いている。「あの時にトレードが決まっていたら、間違いなく阪神の歴史は変わっていたに違いない」
文・写真/BBNEWS編集部
◆藤川球児
背番号 22
カナ フジカワ・キュウジ
出身校 高知商
誕生日 1980年7月21日
年齢 40
血液型 A
身長 185
体重 90
所属履歴 高知商（甲）－阪神－カブス―四国ＩＬ・高知
キャリア 19年
投打 右左
ドラフト年度 98
ドラフト順位 １
公式戦初出場 00年３月31日横浜＝横浜
年俸 2億円
昨季年俸 1億4000万円
タイトル （Ｓ）07、11（中）05、06
家族 既婚