◆阪神2-10ソフトバンク◆
阪神は3つの失策がいずれも失点につながり、攻撃でも痛い走塁死が出るなど、ミスを連発してソフトバンクに大敗した。
守備ではまず、1点を追う七回無死一塁で川島がバスターで放ったボテボテのゴロを大山がファンブル。無死一、二塁とピンチを広げ、犠打と投ゴロで1点を追加された。さらに二死三塁から、今度は柳田の遊ゴロを中野が悪送球してまた1失点。そして八回には一死二、三塁から三森の中前打を処理した近本が中継の中野に悪送球し、これもタイムリーエラーとなった。
攻撃面では2点リードの五回。一死二塁で近本がソフトバンク先発・マルティネスが投球モーションに入る前に三塁へスルスルと飛び出し、二・三塁間に挟まれてアウトになった。直後にマルテが安打を放っただけに、惜しい走塁死で、これが相手に流れを渡す形となって六回に逆転を許した。
矢野監督は試合後、大山の失策には「難しいっていう感じの打球ではないから、もちろん処理せなあかん」と指摘したが、近本の走塁死には「まあでもオレらの野球はそういう野球なんで。アウトになった時は流れが向こうに行ってしまうようなことも出てしまうこともあるけど、チャレンジするっていうところでは。もちろんアウトになるっていうところでは反省するところもあるし、マイナスな部分はもちろんあるけど。でもそれを咎めるっていう野球を俺はしたくないんで。チャレンジする野球はこれからもしていきます」とキッパリ。
ここまで39失策はリーグ最多。これまでは打力と強力中継ぎ陣でカバーされて目立たなかったが、この日負傷降板した小林の離脱も決定的。打線もひと頃の勝負強さが薄れてきている。今後、僅差の試合が増えれば、守備や走塁の乱れは致命傷になりかねない。優勝に向け、矢野阪神に正念場が訪れている。
文・写真/BBNEWS編集部