開幕目前に・・・巨人が課題を露呈

巨人

きちんと調整をしてきたのか。そう問いたくなる、何とも締まらないオープン戦セミファイナルだ。原辰徳監督率いる巨人は23日のロッテ戦に5-8で敗れたが、開幕へ向けて「走攻守」全てで課題を露呈した。

まずは走塁面だ。3点を追う九回無死一、二塁で大城が右翼フェンス直撃の大飛球を放ったが、二走の石川は三塁でストップ。テレビで解説していた山本浩二氏が「1点を争う時はボーンヘッドになる」とソフトに苦言を呈した。これで無死満塁となったが、FAで広島から獲得した新戦力の目玉・丸は左飛、岡本は併殺打に終わり、逆転機に無得点で試合終了。オープン戦とは言え、考えられない拙攻としか言いようがない。

とどめは課題の救援陣だ。八回から登板した吉川光夫は清田、バルガスに1発を浴びるなど4失点と炎上。1回を終えるのに37球も要した。セットアッパーとして期待されるが、明らかに球が走っていない。

守護神候補として獲得したクックも九回に登板したが、こちらは制球が定まらず、死球も絡んでまた失点。オープン戦5試合で防御率7.20と、相変わらず不安定だ。昨季20敗の救援陣は大きな不安を残したまま、開幕を迎えることになった。

首の寝違えから復帰した「300万ドルの男」ビヤヌエバもパッとしない。安打を放ったが、未だに長打はなし。二塁の守備では三塁・中島の送球が少しそれた際に、ベースを踏み損なった。記録は中島の失策だが、きちんと処理して欲しかった。レギュラーシーズンで二塁を守らせるのはリスキーだろう。

プラス材料は、2本塁打を放った陽岱鋼ぐらい。スコア以上に、内容が悪い。「優勝するまで死ねない」と前日の激励会で発言していたナベツネこと渡邊恒雄氏は、まだまだ長生きする必要がありそうだ。開幕前の最後の実戦となる24日は、シーズンへ向けて弾みがつくような試合にしたい。

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