西武が1試合20失点、リーグ連覇を果たすも投手陣がアキレス腱に【事件簿2019】

西武 企画・連載

終戦の日に大炎上した。8月15日の西武ーオリックス戦。西武が今季パ・リーグワースト、球団15年ぶりの20失点を喫した。登板した6人全員が失点。オリックス打線に先発全員安打となる20安打を献上した。

先発・本田は1回2/3で7失点。2番手・小石は1回1/3で5失点。3番手・大石は2回4失点。4番手・國場は2回1失点。5番手・平良は1回2失点。6番手・佐野は1回1失点。

この試合終了後、辻監督は「打線は調子が良い。投手陣が踏ん張れば勝っていける」と話したが、その言葉の通りここから西武は打線の頑張りで逆転優勝を果たした。

今季の西武は、歴史に残る強力打線を擁していた。100打点以上をマークしたのは中村、山川、森の3人いた。チーム100打点3人以上はパ・リーグでは03年のダイエーの4人以来で、セ・リーグを含めて5チーム目だ。

「和製20発クインテット」も誕生した。山川、中村、森、外崎、秋山が20本塁打を超えた。20発以上5人は日本一になった08年以来。今季は全員が生え抜きの日本人だ。日本人5人による20本は、パ・リーグでは初、両リーグでも2001年の巨人以来18年ぶりだった。

ただ、チーム防御率4.35は2年連続でリーグワースト。この投手陣がアキレス腱となり、西武はクライマックスシリーズでまたも、ソフトバンクに苦杯をなめた。4連敗したが、失点数は8、8、7、9。いかに西武打線が強力でも、さすがに勝負にならない。

20失点以外にも、目を疑うような試合は幾つもあった。例えば8月8日楽天戦。7-7で迎えた十一回。回またぎのリリーフとなったマーティンが連続四球を与えると、田中のバントを三塁に悪送球し、7-8に。

さらに辰巳に死球を与え、満塁で森脇に交代。しかし、代打ウィーラーに押し出し四球で7-9。さらに茂木に押し出し四球で7-10。島内は左飛に打ち取り、浅村が犠飛で7-11。ブラッシュの二ゴロでようやく攻撃が終了した。

西武はこの回だけで5四死球1失策。試合を通じて10四死球。5時間に及んだ試合後、辻監督は「疲れた。ノーヒットで4点は初めて見た。何をしているんだ。見ての通りです。あれだけ守っていたら愚痴の一つでも言いたくなるところでやっていたんだけど…やはりあれだけ四球を出すと、計算が立たない」と吐き捨てた。

来季に向けて、11連勝を含む12勝のニールとは2年契約を結んだ。 FA権を取得した十亀は残留した。先発の高橋、今井、リリーフの平良ら若手は今季、経験を積んだ。マーティンは退団し、主要な投手は残る。防御率ワーストを抜け出さねば、リーグ3連覇は危うい。

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