有観客試合が始まって3週間半が経過、合計で122試合が行われた。5000人の上限が設けられている中、これまでに延べ約54万人、1試合平均で4414人の観客が入場した。「定員」の90%近くとまずまずの入りに見えるが、球団別にみるとかなりのムラがある。
球団別の平均入場者数は以下のようになっている。
広島 | 4989 |
ヤクルト | 4976 |
DeNA | 4941 |
巨人 | 4847 |
阪神 | 4819 |
西武 | 4814 |
ロッテ | 4669 |
中日 | 4642 |
オリックス | 4582 |
ソフトバンク | 4262 |
楽天 | 3070 |
日本ハム | 3003 |
広島、ヤクルトの満席率はかなりのものだが、10位のソフトバンクまでは自主的な上限を設けた日やチケット販売の都合で入場者が伸びなかったといった事情のある日を除けばほぼ満席。問題なのは楽天と日本ハムだ。
楽天は7月15~19日に西武と5連戦、21~26日にオリックスと6連戦を消化したが、観客は最多の24日でも3898人にとどまった。梅雨時の開催で天候に恵まれなかった面はあるが、それは他の屋外球場も同じ。首位争いを展開中だが、純粋にチケットの売れ行きが芳しくないのだろう。
日本ハムは7月14~19日にロッテと6連戦、28~8月1日までオリックスと5連戦を戦ったが、「最下位攻防戦」となった対オリックス戦で苦戦した。30日の入場者はわずか1761人、5戦の平均は2426人と「上限」の半分以下だ。
不入りは新型コロナ対策のために大声の禁止や知人同士でも間隔を空けて座らねばならないこと、チケットの価格設定など様々な要因がありそうだが、長距離移動がしにくいご時世で周辺地域の人口が他の球場に比べ少ないことも響いているだろう。8月1日に予定されていた球場の収容人数の50%までの上限引き上げは先延ばしとなったが、今後、緩和されれば他球団との動員数格差が一段と拡大する可能性もある。
昨季の日本ハム、楽天の主催試合の平均入場者数はそれぞれ2万7368人、2万5659人だった。それが5000席も埋まらないとは予想外だっただろう。3週間の無観客試合も考えれば、今季は未曽有の大幅減収となりそうだ。選手の年俸やファンサービスに悪い影響が出ない事を祈りたい。
文・写真/BBNEWS編集部