◆巨人1-4ヤクルト◆
巨人の坂本が12日、開幕からの連続出塁記録を36試合に伸ばし、1997年に金本知憲がつくったセ・リーグ記録を更新した。試合後は主将らしく「打撃陣がもうちょっと繋げていかないといけない」と連敗を反省した坂本だが、大記録である。出塁を続けられる理由はどこにあるのか。
36試合中、無安打は4試合のみ。この安定感を、昨季まで巨人のコーチを務めた井端弘和氏が、12日に開設したブログで分かりやすく解説している。テーマは「プロ野球選手にも、五月病はあるのか?」。井端氏は、開幕からスコアラーが収集したデータに基づいてマークされるようになるため、五月病になる選手もいるが、穴や弱点の少ない選手は五月病にならないという。その例として坂本を挙げている。
曰く、坂本は速球も変化球も、内外角も高低も大きな穴がなく、開幕から好調を維持すると五月は鬼に金棒だ。投手は長打は避けようと警戒して厳しいコースを狙い、打者にとって好循環が生まれる。投手が四隅を狙うあまりボールが先行→打者有利のカウントになる→四球が増える→打率が下がらない。この一連の流れになる。
井端氏の言うように、マークされても穴のない坂本の成績は、ずば抜けている。現在、打率.349、13本塁打、30打点はセの三冠王だ。五月病のない坂本が記録をどこまで伸ばすのかも楽しみだが、三冠王にも期待したくなる。