初回の退場劇、緒方監督の主張はリプレー検証不能

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◆広島3-2巨人◆
広島の緒方監督が4日、初回に退場処分となった。

一死から菊池のショートへのライナーを坂本がはじいたがすぐに一塁へ送球。送球が高く浮き、一塁の中島がジャンプして捕球するも、ベースから中島の足が離れたため菊池はセーフとなった。

その際、菊池は中島が走路にいたため、衝突を避けようとしてフェアラインの内側へ転倒。すぐに起きあがって一塁へ戻ったが、中島がタッチして、一塁塁審の橘高審判員はアウトを宣告した。

この判定に対し、緒方監督はベンチを飛び出し「菊池が二塁をうかがう動きはなかった」と審判団に怒りの猛抗議。緒方監督がリクエストし、リプレー検証したが、判定通りアウトになり坂本のエラーと菊池のオーバーランによる走塁死が記録された。緒方監督は再びベンチを出て審判団に詰め寄るが、リクエストの判定については抗議できないとの取り決めがあるため、緒方監督に退場が宣告された。福家球審は「リクエストによる判定を緒方監督が異議申し立てしましたので退場といたします」とアナウンスした。代理監督は高ヘッドコーチが務めた。

ここで問題となったのは、緒方監督の求めた検証と、審判団が検証した内容がずれていた点だ。緒方監督は菊池が二塁へ向かう意思はなかったとして抗議したが、二塁へ向かう意思があったか否かはリクエストの対象とはならず、リプレー検証では、菊池が中島にタッチされたプレーに関して、菊池の帰塁と中島のタッチのどちらが早かったかという点だけが確認された。緒方監督が抗議した内容は、リプレー検証の対象外だったのだ。

試合はその後、代理監督を務めた高コーチが三回にリクエストを成功させ、広島が勝利した。だが、「初回退場処分」を招いたプレーは、広島にとって後味の悪い判定だったことは間違いない。

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