◆阪神2-3中日◆
兵庫県出身の中日・山本拓実(19)が、かつて応援に訪れていた甲子園で阪神を相手に6回1失点の好投で、プロ初勝利を挙げた。
三回までは一人のランナーも許さない完ぺきなピッチング。四回に近本への四球から盗塁を決められ、糸井の適時打で1点を失ったが、五・六回には併殺打でピンチを乗り切り、追加点を許さなかった。
少年時代は阪神のファンクラブ会員で甲子園に通った。投手になったのも藤川球児への憧れから。その甲子園のお立ち台で「本当にうれしいという気持ちしかないです。高校生のときは夢にも思っていなかった。実際に今日勝ててうれしいです」と声を弾ませた。
身長167センチと、NPBではヤクルト石川らとともに最も背の低い投手でもある。その点を聞かれると「自分は体の大きな選手に負けたくないと思ってピッチャーをやってきました」と負けん気の強いところも見せた。
与田監督も「堂々としたピッチングだった。ランナーを背負ってもあわてることなく、よく投げてくれた」と高評価で、ローテの一角に入る可能性も十分だ。