◆ロッテ0-1西武◆
わずか2日で…ゲーム差なしで首位ソフトバンクに迫っていたロッテは連敗で2ゲーム差になった。九回裏のサヨナラ機を逃すと、続く十回表に沢村がメヒアに被弾し初黒星。井口監督は連日、打者をやり玉に挙げた。
指揮官が問題視したのは六回の柿沼。送りバントを失敗した。先頭・中村奨が四球で出塁し、藤岡が安打で一、二塁としたが、柿沼がバントを3球連続で失敗。荻野が遊ゴロ併殺に倒れて先制出来なかった。
一方、投手陣は庇った。8回無失点の先発・二木をリリーフした益田が九回を締めたが、十回に沢村が決勝弾を浴びた。井口監督は「二木はいい形で投げてくれたと思う。90球近く来ていたので、中継ぎが頑張っているので託した。これは投手のせいではない」と言い切った。
優勝を目指すなら、確実に決めきらねばならない時もある。だが、不寛容すぎないか。柿沼は1日まで15回犠打を試みて、13回決めている。成功率.867はパ・リーグ84選手中50位ながら、成功回数はチーム最多タイ。リーグ2位タイでもある。この日も八回は決めた。
バント成功率十割は、企図数が1の選手を含めて42人いるが、二桁以上を決めたのは西武・源田と楽天・鈴木大地の2人だけで、ともに10個。
ロッテは犠打、四球がリーグ最多で盗塁数が2位。ホワイトソックス時代の05年に「二番・二塁」で右打ちをこなして世界王者の一員となった井口監督の目指す野球は明白だ。
ポジションをたらい回しにして追い出した鈴木がいれば代打に起用出来たはずである。柿沼はオフの自主トレを鈴木と共にしており、鈴木の専属トレーナーは「軍団」と称してインスタグラムにその様子を投稿している。
前夜の日本ハム戦は1点を追う九回2死満塁で四番・安田が三振。カウント3-1から日本ハムの抑え・宮西の真ん中ストレートを振れず。その後、2球ファウルを挟み、見逃し三振に倒れた。
井口監督は「3-1からの直球を振れなかったところじゃないですか。手堅くいってしまったかな。あそこは振ってファウルでいい」と指摘した。
高卒3年目の安田は三塁のレギュラーを与えられた格好。優勝争いを背負わせるにはまだ早い。翻って、青学大で東都の本塁打記録を作り、アトランタ五輪も経験した自身はプロで大苦戦し、5年間は低打率に喘いだ。
優勝を目指す上で、求めるレベルが高くなることもあるだろう。だが、自身が設立したマネジメント事務所「PAMS」の同僚で元自主トレ仲間の鳥谷が守備でミスをしようと触れないのに、柿沼や安田には厳しすぎる。
文・写真/BBNEWS編集部
◆柿沼友哉
背番号 99
カナ カキヌマ・トモヤ
出身校 日大国際関係学部
誕生日 1993年5月12日
年齢 27
血液型 A
身長 180
体重 82
所属履歴 誠恵―日大国際関係学部
キャリア 5年
投打 右右
ドラフト年度 15
ドラフト順位 2(育)
公式戦初出場 17年6月17日巨人=東京ドーム
年俸 980万円
昨季年俸 490万円
家族 独身
◆安田尚憲
背番号 5
カナ ヤスダ・ヒサノリ
出身校 履正社
誕生日 1999年4月15日
年齢 21
血液型 A
身長 188
体重 95
所属履歴 履正社(甲)
キャリア 3年
投打 右左
ドラフト年度 17
ドラフト順位 1
公式戦初出場 18年8月10日オリックス=京セラ
年俸 1300万円
昨季年俸 1300万円
家族 独身