◆日本ハム4-4ロッテ◆
連敗中のロッテは九回、二死から岡が起死回生の同点2ランを放って引き分けた。同点弾の直後、両腕を突き上げて歓喜した井口監督だが、試合後は判定に強い不満を示した。この日は2度のリクエストに失敗、権利を使い切った。
特に許せないのが、ロッテが1点をリードした五回表の判定だ。二死無走者で、藤岡の二塁ベース脇へのゴロにロドリゲスが追いつき、一塁へ送球。やや逸れたが高浜が足を伸ばして捕球した。一瞬、ベースから足が離れたようにも見えたが、藤岡が駆け抜けて一塁塁審・西本審判はアウトと判定した。
井口監督はリクエストしたが、、リプレー検証の結果、判定は変わらず。指揮官は驚いた様子で人差し指を突き出し、「リクエストの権利が1回無駄になった」とアピールした。
その裏にレアードの悪送球と、美馬のけん制悪送球から二、三塁のピンチを招き、犠飛で追いつかれると、井口監督の目つきは迫力を増した。
リプレー検証では、決定的な証拠となる映像がない場合、元の判定が維持される。井口監督は六回裏にもリクエストを失敗した。
試合後は「どんな映像を見ているか分からない」などと熱弁した。
「最近、映像を見て明らかにセーフなのがアウトだったりっていうのが、他のチームもあって」
「お客さんも笑いが出るくらいの判定だったのに、なぜあれがアウトになったのか」
「実際に審判室でどんな映像を見ているのか。聞いたら『答えられない』っていうことだったので」
「そこは今年何回もリクエストしてますけど、疑問なところはかなりある」
「審判団も『我々に言わないでくれ』」みたいな話をされた」
リプレー検証の結果に抗議したり、異議を唱えたりすることは出来ない。したら退場となる。
近く、意見書を出すという。
「ここは球団から直接上のほうに行って。実際、もう少しオープンにしてもらわないと。あれだけファンの人が笑っているのに、いきなりアウトって言われても、こちらとしては納得いかないですよね」
憤懣やる方ない様子だった。
文・写真/BBNEWS編集部