ロッテは開幕9試合で3勝5敗1分けで5位にいる。ここまでの投手陣を、吉井コーチが分析した。
開幕カードはソフトバンクに3連敗。自身も胃腸炎を患った。川越コーチが代役を努めた。
「勝てそうなゲームもあったのですが、終盤、やられてしまいました。
わしも、お腹が痛くて2試合、休んでしまいました」
先発投手陣は「そこそこ頑張ってくれました」。中でもドラフト1位・鈴木昭汰(法大)、支配下登録された高卒2年目・本前郁也の左腕2人を評価した。
まず鈴木。12回を投げて3安打2失点、17三振を奪っている。4日は7回無失点だったが、1点リードした95球で降板。リリーフが八回に追いつかれた。
「まだ、勝利投手にはなっていませんが、しっかりゲームを作ってくれました。
ファイターズ戦は完封ペースだったのですが、ルーキーイヤーの4月ということで肩肘への負担を考え七回で終わりにしました。(去年の種市が頭をよぎった)」
昨季は高卒4年目だった種市篤暉が136球を投げて初完封したが、完投自体が初めて。肘の疲労が手術に繋がったと悔やんでいた。
そして、本前。1日の楽天戦で5回3失点、初勝利を挙げた。
「初先発で初勝利をあげました。(北海道遠征前に勝てて良かった)
立ち上がりから緊張のせいか本調子ではなかったが、打線の大爆発に助けられました。
これで落ち着くと思うので、次は彼本来の投球が見られると思います」
そして救援陣について。開幕カードで抑えの益田直也が2敗するなど、唐川、ハーマンを含めた勝ちパターンの出来を、井口監督が不安視している。
「オープン戦から唐川、ハーマンの仕上がりが気になっていました。唐川は調子が上がってきたように思います。ハーマンは2週間の隔離などで調整が難しかったと思うが、そろそろ調子が上がってくると思います。(元々スロースターター)。益田は、全く心配していません」
昨季は開幕から八回を担ったジャクソンが途中で退団。当初は先発だった唐川侑己がカットボールを武器に途中から勝ちパターンに定着し、防御率1.19と安定感を見せた。さらに、秋に巨人から加入した澤村拓一がフル回転したが、オフに米レッドソックスへ移籍した。
後任として、吉井コーチは日本人を育てたい考えだ。
「長いシーズン勝ち抜くには、強いセットアッパーが必要です。できれば日本人でと思っているので、しっかり指導していきたいと思います」
候補は小野郁ら。秋には昨季の唐川、沢村のように定着しているだろうか。
文・写真/BBNEWS編集部