プロ野球今季の年俸どうなる? MLBは試合数に比例

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コロナウイルス感染拡大により、NPBは開幕を5月下旬以降とすることを決めた。試合数を削減するのは確実だ。選手の年俸はどうなるのか。

斎藤惇コミッショナーは日本シリーズを12月に行うことはないと明言した。11月までにシーズンを終える一方で、コロナウイルスの感染状況により、開幕が5月下旬より遅れる可能性がある。

無観客試合も検討するというが、五輪期間中に予定されていた中断期間に試合を組み込んだとしても、143試合を開催することは難しい。クライマックスシリーズ、オールスターゲーム、交流戦も無くなる可能性がある。

入場料収入と飲食代・グッズ収入はザックリ「1試合1億円」と言われ、収入の3-5割を占める。試合数が削減されたり、無観客試合が行われたりした場合は、この部分がゼロとなる。観客入りで開催しても、現在検討されているように観客を間引けば、これも大幅な減収となるだろう。観客をフルに収容する日が今季中に来るかは不透明だ。また、本拠地開催であればドル箱となるクライマックスシリーズが無くなる可能性がある。各球団の経営的なダメージは計り知れない。

かつては黒字の球団は少なく、親会社の宣伝広告費として赤字を垂れ流していた。だが、現在は違う。18年12月の決算では非公表の巨人と中日を除く10球団のうち8球団が黒字。赤字はヤクルト、楽天のみだった。DeNAや西武は親会社が不調の中、球団は優良資産。お荷物どころかグループを支える柱となっている。逆に言えば、昔と違って赤字が出た際に親会社に補填してもらう構造にはなっていないのだ。

とすると、試合数に応じて年俸を削減する可能性はあるのか。例えば、大リーグと選手会は今季の年俸を試合数に比例させることで合意した。162試合のうち、最低でも81試合を行う予定で、81試合であれば年俸の半額を払う。選手側にはまず年俸の4、5月分として計1億7千万ドル(約184億円)が支払われる。シーズンが中止になれば、追加の報酬はない。

NPBも大リーグを参考にするだろうが、野球協約第87条は年俸について次のように定めている。
第87条 (参稼期間と参稼報酬)
1 球団は選手に対し、稼働期間中の参稼報酬を支払う。統一契約書に表示される参稼報酬の対象となる期間は、毎年2月1日から11月30日までの10か月間とする。

キャンプインの2月1日から11月30日までの「期間」に参稼することで報酬が払われるのであって、その間に行われるのが143試合だろうが70試合だろうが関係ないとも言える。一方で球団側は、この期間に143試合を行うことを前提として年俸査定を行っていると主張するのは確実だ。

コロナウイルス感染拡大は未曾有の非常事態。経済の停滞が確実な中で、選手会が満額を受け取る権利を主張することができるかどうか。今後の事態の推移にもよるが、ファンの共感が得られない恐れがあるうえ、年俸の支払いが球団の経営を圧迫して、解雇される選手の増加や、翌年以降の査定が「シブチン」化し、自分達の首を絞めることになる可能性もある。今後、巨人・炭谷銀仁朗会長ら選手会が球団サイドとどのような話し合いをするかが注目される。

文・写真/BBNEWS編集部

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