FAの申請期間が1日に終わり、ヤクルト・バレンティンは国内FA権を行使しなかった。ただ、ヤクルト残留が決まった訳ではない。
バレンティンはヤクルトと結んでいた推定4億4000万円の1年契約が今季で満了。ヤクルトは残留を望んでおり、宣言残留も認める方針を示していた。
今後の展開として、まずヤクルトがバレンティンと残留交渉を行う。ただ、11月中に合意に至らず、保留者名簿から外れた場合は自由契約となり、他球団との交渉が可能となる。ヤクルトは他球団に先立って交渉を進められる利点はあるが、条件面で折り合わなければ他球団との交渉も自由。しかも、自由契約ではFA宣言した場合の年俸上限などもないのでより有利な条件を引き出せる可能性もある。
ソフトバンクは、デスパイネがメジャー移籍を希望しているとの情報があり、去就が定かでない。そのため、バレンティンの獲得に向けた調査を行なっている。巨人もレフトを守るゲレーロに代わり、バレンティンの獲得に乗り出す可能性が囁かれている。
バレンティンがTwitterでフォローしているのはヤクルトの他、ソフトバンク、DeNA、楽天。これらが意中の球団と見られている。日本でのキャリアをスタートしたヤクルトに恩義を感じており、SNSでも感謝を綴っていた一方で、35歳という年齢から、契約年数を重視しているという。
来季は果たして、どのチームのユニフォームを着ているだろうか。シーズン本塁打60発の日本記録を持つカリブの大砲の動向から、目が離せない。