◆広島4-5オリックス◆
オリックスが九回、吉田正尚の値千金の逆転2ランが出て広島を破った。ただ、西村監督が四、五回に立て続けにリクエストを失敗し、権利を消失したまま接戦で終盤を迎えるという冷や汗ものの勝利だった。
西村監督は、四回表の攻撃で若月の併殺打にまずリクエストして失敗。残り権利は1となって慎重になるべきところだったが、五回裏の守備で上本の内野安打判定にまたリクエスト。これも失敗して権利を使い切った。
西村監督は16日の阪神戦でも七回裏に権利を使い切っている。リクエストについては各チームとも当該選手のアピールを受けて監督が動くことが多いが、それでも2回を使い切ることはほとんどない。接戦の終盤でのクロスプレーに備えるためだ。ところが、西村監督のケースではさほど重要とも思えない場面で、選手の声に押されて2回目の権利を行使してしまっているよう見える。
西村監督は「素晴らしかった。クリーンアップが打てば盛り上がる」とニコニコ顔で球場を後にした。だが、仮に吉田の本塁打がポール際の際どい当たりでファールと判定されていたら…などとは考えないのだろうか。