甲子園のスピードスターがスラッガーでレギュラーに?・・・オコエ瑠偉の大変身

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テニス選手・大坂なおみの活躍で、この人を思い出した人もきっといる。4年目を迎えた楽天の外野手・オコエ瑠偉だ。大坂がハイチと日本のハーフなら、オコエはナイジェリアと日本のハーフだ。そのオコエの変身ぶりが今、話題になっている。「一塁強襲二塁打」「1イニング2三塁打」に加え、守備でのスーパーキャッチ等々、俊足で甲子園を沸かせたスピードスターが、パワフルなスラッガーに変貌を遂げようとしているのだ。

オコエは14日の阪神との練習試合で「チーム1号」となる本塁打を放つと、17日のロッテ戦でも今季2本目を左中間に放った。キーワードは「バレルゾーン」だ。さすが親会社はIT企業。楽天は打球や投球の速度や角度を計測・分析する機器「トラックマン」を日本球界で最初に導入し、球界にIT革命を起こした。オコエは今季、そのデータを活用し、飛びやすい打球の角度と速度の組み合わせを意識した打撃に取り組んでいるのだ。

今キャンプ中の練習試合後、センターの定位置争いのライバルとなるドラフト1位・辰巳涼介外野手と並んで、居残りでフリー打撃をしていた。当たり損ねが少なくない辰巳を尻目に、オコエはスイングの半分以上がレフトへの柵越えだった。ほとんどの打球の角度が、飛びやすいとされる約30度。豪快なスイングと大きなフォロースルーは、長距離砲そのものだ。練習試合でも、右手で握ったバットを左斜め上に振り上げる動作を繰り返してから打席に入る。本塁打を狙っているのは明らかだろう。

甲子園のヒーローはプロ入り後、グラウンド外での話題が先行していた。新人だった16年は「V字モヒカン」でキャンプイン。その後も様々な髪形を披露した。16年のオフにはウインターリーグに参加するために台湾へ行くも、親知らずの治療のために帰国。にも関わらず、父の故郷・ナイジェリアで野球教室を開き、週刊誌には女性とハワイ旅行をする写真が掲載された。

17年のキャンプ地には、暴飲暴食と筋トレで増量して現れ、梨田監督に「太りすぎ。横っ腹が出ている」と指摘された。キャンプイン直前には胃腸炎でダウン。さらにキャンプではスイングの鈍さで梨田監督と池山打撃コーチを激怒させた。そして2日目には右手の痛みを訴えて帰京して骨折が判明、そのまま離脱した。

昨年末には平石監督が「変な髪型で登場したら、俺が監督室で切る」と宣言。さすがに今年のキャンプには短髪で現れた。オフのトレーニングの成果で体重は減ったそうだが、筋肉で隆々なのが、ユニフォームの上からでもはっきりと分かる。身長が196センチある新外国人のブラッシュと似ているという声も、スタンドからはチラホラと聞こえる。

オコエが過去3年で放った本塁打は6本。一年目に7本を放った日ハムの清宮幸太郎より少ない。高校通算111本塁打を誇る清宮と高校日本代表でチームメートだったオコエは、20日の練習試合で言葉を交わした。将来を嘱望される清宮より、オコエはずっと大きく見えた。改造された打法と肉体。「ニューオコエ」は今季、何本のアーチをかけるだろう。

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