◆中日7-5ヤクルト◆
中日が競り勝って3カード連続の勝ち越しを決めたが、審判の判定をめぐり、大いに疑問が残る試合となった。
5-4でヤクルトが1点を追う五回だった。一死二塁で上田の飛球を二塁・堂上が捕球。二走・雄平が飛び出していたため二塁に送り、併殺を試みた。だが、二塁塁審・今岡は二塁ではなく一塁方向を見ており、間が空いてからセーフの判定。 与田監督がベンチから飛び出し、二塁塁審が見ていなかったことについて確認を求めた。
与田監督によると、「我々には審判が見てないように見えた。それでジャッジしてもらうのはよくない。審判団から『1回したジャッジはどうもできない』と言われたので、私からのリクエストとなった」。そのため、中日側のリクエストによるリプレー検証を実施。判定はアウトに覆り、併殺となった。一方、小川監督も審判に抗議した。
試合後、責任審判の吉本一塁塁審は「我々としてジャッジを出している。異議があるなら、リクエストしてくださいと与田監督にお伝えした」と弁明。今岡二塁塁審の判定については「彼が下したジャッジ。答えようがない」と延べ、当該するプレーを見ていたかどうか言及しなかった。
また、小川監督は試合後、「審判には、(中日側の)抗議で時間が経った後でリクエスト要求というのはないんじゃないのかと(抗議した)。(審判は)『我々にも不手際があった』と言うが、それはこちらには関係ない。ルールはルールなんだから、抗議の後のリプレーは通しちゃダメじゃないかと言った」と大いに不満げだった。中日の加藤球団代表は「プレーを見ていない審判が判定をするのはどうか」と、NPBに意見書を提出すること決めた。
一方、ジャッジを行った今岡塁審は「見ていました」と主張しているという。しかし、テレビ中継でもアナウンサーが、審判が見ていない旨を繰り返した。VTRを見る限りは審判は一塁の方を見ていたのが明らかで、“あてずっぽう判定”と言われても仕方がない。この判定もリクエストがなければ覆らなかった訳で、大いに禍根を残したろう。リクエストという制度に救われたのは中日ではなく、審判ではないか。さらに言えば、仮に「見ていた」という主張が嘘であれば、審判としての資格も疑われると思うのだが…