【惜別】オリ西村前監督、球界引退へ

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オリックスは20日、西村監督に辞任を要請し、本人が受諾した。事実上の解任。中嶋2軍監督が21日から監督代行として指揮する。

解任はやむを得ない。20日も初回に2度も盗塁死するなど、迷采配が響いて4連敗。首位ソフトバンクが敗れたために自力V消滅は免れたが、53試合で16勝33敗4分け。5位西武と7ゲーム差だ。停滞ムードを打破したい。

新聞などが指摘している打率や先発投手を固定出来ないという問題ではないだろう。リーグ最多の20盗塁死を含めた走塁など無駄な策が多すぎた。

14日ソフトバンク戦の六回には二死一、三塁で代打・西村を送ったのに、カウント2ボールから重盗を仕掛けて三走・T-岡田が三本間に挟まれて憤死。今季は頻繁に一、三塁で重盗を仕掛けるなど、昨季のスローガン「be aggressive」を体現するかのような特攻野球で自爆した。

守備ではリーグ2番目にエラーが多く、緩慢なジョーンズ、強肩なのに精度の低い後藤など、記録に残らないミスも目立つ。

用兵も冴えなかった。盗塁王4度の名手だった「走る将軍」は俊足の選手を重用した。例えば、三塁のレギュラー候補・宗は2盗塁だが、盗塁死は5度。山足、小島らをコロコロ替えて使うが、それならエラーで二軍に落とした主力候補の中川を使い続けても良かった。

長打力のある選手を若い打順に置くという流行りに乗り、「一番・T-岡田」「二番・吉田正」などを試したりしたが、コロコロいじり過ぎである。

無駄なリクエストによる遅延行為も目に余った。成功率がNPB12監督で最も低く.200。失敗数16回はダントツだ。

「和」がモットーで、タイトルに用いた著書へのサインにも記す。温厚な性格で揉め事を避ける傾向もあり、マネジメントに苦労した。メジャー282発のジョーンズはピークを過ぎており、起用法が難しい。年俸4億4000万円をベンチに塩漬けには出来まい。試合は欠場したのに、黒人差別に抗議するデモに参加していたこともある。

ストレートに差し込まれ、守備は鈍い。慣れない左翼に使うなら、大リーグで慣れ親しみ、ゴールドグラブ賞も獲った右翼かDHに固定すれば良かった。

福良GMとの関係も微妙だ。ともに宮崎県出身で60年生まれ。西村前監督が1学年上だ。現役時代からパ・リーグ同士で交流があった。ロッテに選手、監督、コーチとして30年在籍し、12年に退団。

評論家を経て、16年の福良監督就任に伴いヘッドコーチになった。だが、今季はコミニケーションがなく、関係性が破綻していたとも聞く。西村前監督に「解任」を告げたのは編成トップの福良GMでなく、社長と本部長だった。

そもそも、自身を招聘した福良元監督の退任に伴い、辞めるのが筋。ただ、他になり手が居なかったこともあるし、福良GMに頼まれたら断れないという理由もあるだろう。

ロッテでの順位は3、6、5。オリックスでの順位は6、6。昨季の最下位の責任を取り、オフに退任する手もあったが、続投を要請したのはオリックス球団である。ロッテ時代は手堅くオーソドックスな采配が多く、走るのは荻野、西岡ら一部に限られた。オリックスでは走塁や申告敬遠も含め、博打のような選択も目立った。


退任後は評論家になるのか。マネジメント契約していた吉本興業が仕事をアサインしてくれるはずだ。だが、もう60歳。ロッテ時代は横浜・鶴見の自宅で元ミス鹿児島の奥様や2人の娘さんと仲良く暮らしていたが、大阪での暮らしも5年目。試合中に寝ることもあったし、酒豪の大食漢なのに、随分と細くなった。

ファン思いで、勝利後は必ず感謝を述べた。キャンプではサイン会も開催した。ファンのために勝ちたいという気持ちは間違いなくあったはずだ。指導者に戻ることはさすがにあり得ないだろう。ゆっくり休んで下さい。お疲れ様でした。

文・写真/BBNEWS編集部

◆西村徳文
背番号 77
カナ ニシムラ・ノリフミ
出身校 福島
誕生日 1960年1月9日
年齢 60
血液型 A
身長 177
体重 78
所属履歴 福島(甲)-鹿児島鉄道管理局―ロッテ
キャリア 36年
投打 右両
年俸 6000万円
昨季年俸 6000万円
タイトル (首)90(盗)86~89(ベ)85、90(ゴ)85、90
家族 既婚

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