「伝説の走塁」の再現?巨人のスキを突いた源田の好走塁

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◆西武4-0巨人◆
先発予定だった今井が発熱し、急遽先発した佐野ら救援の4投手による「ブルペンデー」を西武が完封リレーで勝利した。初回の先制点が決勝点となったが、巨人の隙を突いた源田の走塁が光った。

一死から源田が安打で出ると、二死後に打席に山川。フルカウントとなって源田はスタートを切り、山川の打球はセンターへ。丸がファンブルする間に、一気に生還した。

三塁の黒田コーチは思い切り腕を回していたが、全くスピードを緩めることなく、迷わず本塁を突いた源田の走塁は見事。丸は「初回にああいう形で点を与えてしまってピッチャーに申し訳ないのはもちろん、試合も劣勢のままいってしまって申し訳ないです。僕のミス。気持ちがはやって、目を切るのが早かった。ランナーを二塁に行かせるのが嫌だった。僕が下手くそです」と振り返ったが、基本に忠実な源田の全速力が丸の焦りとミスを誘発し、生還できた。

巨人との一戦で生まれた隙を突く姿は、1987年に辻監督が見せた、「伝説の走塁」を想起させる。西武と巨人の日本シリーズ第6戦で、一塁走者だった辻監督が秋山の中前打で、緩慢なクロマティの送球の隙を突いて一気に生還した。

今の西武は山川、森ら長打力が強みだが、73盗塁は両リーグ最多。足技や次の塁を狙う隙のなさは、黄金時代を担った辻監督が率いるチームならではだ。強かった西武のDNAは、今も生きている。

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