「ラミレス監督」トレンドに「奇策」全滅【事件簿2020⑦】

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DeNAのラミレス監督が今季限りで退任した。「データ」を重視していると言いつつ、申告敬遠の乱用、「八番・投手」という打順…。采配に独自性を打ち出してきたが、9月3日の巨人戦では限界を露呈した。

まずは試合を振り返る。
◆巨人13-4DeNA◆
三回を終えて巨人が13-1とリード。DeNAラミレス監督は奇策を連発し、ことごとく裏目に出た。「ラミレス」がツイッターでトレンド入りし、試合開始1時間で4000件以上ツイートされた。

①「先発パットン」
通算193試合に投げ、全てリリーフ登板だった助っ人を来日4年目にして初の先発で起用。1回1/3、53球を投げて7安打9失点と崩壊した。

②パットン打席へ
パットンは1点リードの初回に2安打3失点。レフト佐野の落球によるタイムリーエラーや中井の中継ミスで足を引っ張られたものの、この時点で27球。お役御免かと思われたが、2点を追う二回表には二死一塁で打席へ。NPB4打席目は投ゴロに倒れた。

③火だるまに
パットンが続投した二回裏は一死から松原の3ラン、岡本の2ランで8-1に。さらに丸の打席でラミレス監督は内野の守備位置を一塁寄りにずらすよう指示。丸は「シフト」を嘲笑うかのようにサード宮崎が不在の三塁線を破る二塁打を放ち、続く中島のタイムリーで9-1となった。

④申告敬遠
さらには得意の申告敬遠。二回裏二死三塁で吉川尚を迎え、ラミレス監督はパットンに申告敬遠を指示。一、三塁となり、投手・田口の打球は佐野が追いつきグラブに当てながらも捕球出来ず、記録は二塁打。2点が追加されて13-1となった。因みに、DeNAの申告敬遠24は球界最多である。

⑤パンチなし
ここでパットンは降板。昨季は打たれた後に降板し、ベンチにあった冷蔵庫にパンチを浴びせて利き手を骨折したパットン。この日は無表情で、怒りを押し殺しているように見えた。

⑥謎の継投策
先発の今永、平良が離脱中で、コマ不足は否めない。だが、先発ローテのピープルズをリリーフに「転職」させてのパットン起用は謎だ。

⑦ヤスアキ飛ばず
四回からは抑えを外された山崎が登板。12点差で侍ジャパンの守護神を起用するデリカシーの無さに脱帽だ。

大敗後、指揮官は開き直った。
「野球は勝つこともあれば、負けることもある。今日負けたのはどうしようもない。明日また準備をして、1つずつ勝っていく。今日みたいなやり方をやるべきと思うときは迷いなくやっていく。うまくいくこともあると思う」。試合開始2時間弱で、「ラミレス」は6800回、「DeNA」は7万4300回、ツイートされた。

シーズンを4位で終え、ラミレス監督は退任。パットンは退団した。今季の申告敬遠「55」はNPB最多で、2番目に多い阪神の「26」の倍以上あった。パ・リーグ最少の西武は「6」である。DH制の有無はあれど、10倍近い。負けても「これも野球」が口癖のラミちゃんは、コーチ陣の声に耳を貸さなかったと言われている。


現在はYouTuber。横浜市内でジムも経営し、アラフィフとは思えぬハードなトレーニングを敢行している。妻が最近始めたブログでは頑固な采配ぶりとは違い、優しそうなパパぶりが垣間見える。

就任後5年間の成績は3位→3位→4位→2位→4位と安定していた。万年BクラスだったDeNAをCS常連に引き上げた手腕や、佐野を四番に据えるなどの「慧眼」は確か。「充電」後はまた、グラウンドに復帰するだろうか。

文・写真/BBNEWS編集部

◆ラミレス
背番号 80
フルネーム アレックス・ラミレス
出身校 サンアントニオデパウラ高
誕生日 1974年10月3日
年齢 46
身長 180
体重 105
所属履歴 インディアンス-パイレーツ-ヤクルト―巨人―DeNA―BC・群馬
キャリア 18年
投打 右右
公式戦初出場 01年3月30日横浜=横浜
年俸 1億円
昨季年俸 9000万円
タイトル (優)08、09(首)09(本)03、10(点)03、07、08、10(安)03、07、09(ベ)03、07~09
家族 既婚

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